プロドライバーを目指すのであれば、いざという時にきちんと対応できるようになりましょう。
安全運転を心がけるとともに、日々の準備も大切です。
危険物輸送の運転者はスペシャリストである
危険物輸送の運転者は“悪魔のシナリオ”をつぶすスペシャリストです。
スペシャリストであるためには、安全運転の腕を磨くことは勿論ですが、さらに次のことについて、常に心がけることが大事なのです。
危険物の法規を守る
危険物の法規のうち自分が関係する法規について、不明な点があれば、細かいことでもはっきりさせておきましょう。
危険物の性質を必ず確認する
イエローカードを受取り、輸送する危険物の特性、緊急時の措置などをその都度、確認しましょう。
資格に誇りをもつ
危険物関連免許の携帯は勿論、一般の運転者と違った技能を持っていることの誇りと、それに基づく正しい作業をしましょう。
危険物輸送のスペシャリストとして
関係法規を守る
消防法の危険物第4類(引火性液体)
第1石油類、第2石油類、第3石油類、第4石油類
高圧ガス保安法の可燃性ガス
LPガス
危険物の性質を知っておく
- ガソリン
比重 0.6~0.8
引火点 -40℃
- 軽油
比重 0.8~0.82
引火点 50~70℃
- LPガス
比重プロパン 0.58
沸点 -42.2℃
※比重のほか「密度」も使う場合があります。
資格に誇りを持つ
石油類輸送には丙種危険物取扱者資格
液体石油ガス輸送には高圧ガス(Ⅲ類)移動監視者資格
危険物・高圧ガス等を輸送するとき、出発前に確認するもの
【車両備品】
- 適合する所定の消火器
- 赤旗、赤色合図灯または懐中電灯
- メガホン
- 車両止め(2個以上)
- 停止表示器材
- 必要工具
<高圧ガスの場合>
このほか、
- 高圧ガス漏洩検知液又は石けん水
- 皮手袋
を用意しましょう。
【免許証および資格証】
- 運転免許証
- 危険物輸送の場合は「危険物取扱者免状」、
- 高圧ガス輸送の場合は「高圧ガス移動監視者講習終了証」
【イエローカード】
- 発荷主発行のイエローカード
(輸送する危険物・高圧ガス等の該当法規、輸送品の危険性・有害性、事故発生時の応急措置、緊急通報・連絡の方法、災害の拡大防止措置が記載された黄色の紙)
なお、高圧ガスの移動計画書の携帯は現在省略化されています。
出発前の確認で気持ちを引き締める
- 車両備品
- 免許証、資格証
- イエローカード
きちんと揃っていること、持っていることを確認しましょう。
石油類および液化石油ガス輸送用タンクローリーの点検
【石油類輸送用タンクローリーのタンク部の点検】
亀裂、破損、結合不良、極端な変形がないかを点検しましょう。
また、底弁が完全に閉じているか、注入ホースの切り傷による漏れのおそれがないかを点検します。
【液化石油ガス輸送用タンクローリーのタンク部の点検】
亀裂、破損、極端な変形がないか、バルブが完全に閉じているか点検します。
また、輸送の開始・終了時にはガス漏れがないか点検しましょう。
【その他の点検】
「危」「高圧ガス」の
- 表示・標識
- 消火器
- その他の車輪止め・三角反射板等の備品
が車両に備わっているかを点検しておきましょう。
石油類輸送用タンクでは「完成検査証」、また液化石油ガス輸送用タンクでは「容器証明書」を携行します。
点検は車両とタンクの両方について行う
日常点検・定期点検(点検箇所)
- タンク本体および取付部、防護枠、溶接部
- マンホール蓋、注入口、吐出弁、底弁
- 安全装置(緊急レバー、静電気除去装置等)
- 配管、弁(パルプ)、カップリング、ホース
- アース線、クリップ
- 表示、標識
- 消火器
- その他(液化石油ガスの場合は、上記のポンプ・温度・圧力・液体計測器が加わる)
点検を行う場所はたくさんあります。
ひとつひとつ丁寧に確認・点検するようにしましょうね。
トラックドライバーがいなければ日本の物流は止まってしまいます。
プロのトラックドライバーとして活躍することに誇りを持って業務を行いましょう。
引用参考 石油類や液化石油ガスなどの危険物輸送 コンクリートミキサー車のように 積荷によって重心が高くなる輸送の安全運転手帳
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