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執筆者の写真茂木 敦史

エコドライブのポイント

省エネ運転を行うには、いくつかの大切なポイントがあります。

プロのドライバーとして活躍するために、そのエコドライブポイントを確認していきましょう。

もうすでに活躍されている方は、自身の運転と照らし合わせてみましょう。

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アイドリングストップ運動を進めよう

荷待ち、休憩等でアイドリングしていませんか?

アイドリングの必要な時は、始動、停止直後の数分だけです。

アイドリングでの燃料消費量は、1時間当たりおおよそエンジンの排気量の1/10です。

夜間のアイドリング運転は、近所に騒音で迷惑をかけますので止めましょう。

交差点、横断歩道等や交通渋滞の中での一時停止でアイドリングストップをすることは安全上問題があり、また逆に交通渋滞を増やし、次の発進時に二酸化炭素の排出量が増加するおそれがあるので止めましょう。

  1. 発進、加速はゆっくりと

急加速発信すると燃費の悪い高回転部分を多く使うため燃費が悪くなります。

  1. 省エネ運転のポイントはアクセルを踏みすぎない

アクセルの踏み込みは大型車80%ぐらいです。

中型車50%ぐらいのイメージです。

  1. シフトアップは回転計のグリーンゾーン内で行う

要はゆっくり加速することですね。

グリーンゾーンとは、エンジン回転計の目盛り部分に示された緑の帯を言い、適正なエンジン回転数の使用範囲を示しています。

  1. 空ぶかしはしない

騒音や大気汚染の原因にもなる空ぶかしは、燃費にとっても大敵です。

意識的でなくても長年のクセでつい、などという場合もありますので注意しましょう。

<大型トラックの空ぶかし>

大型トラックでは、1回につき約12ccの燃料を余計に消費します。

停車中1日20回の空ぶかしを行った場合、年間70もの燃料が無駄になります。

  1. 定速運転を心掛ける

ギアの選択は適切に(ギアチェンジは早めに)行いましょう。

定速走行で気を付けることは、

  1. エンジン回転はグリーンゾーンで運転すること

  2. 波状運転をしないこと

の2点です。

同じ速度でもできるだけ上のギアを使って走りましょう。

ギア位置による燃費の差は、1速変わると約10%燃費が変わります(多少ギアレシオで差が異なります)。

アクセルペダルを踏んだり戻したりする波状運転は燃費を悪くします。

アクセルペダルを一定にして走りましょう。

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減速には惰行運転を利用する

ブレーキのかけ方にもいろいろあります。

  1. 通常のフットブレーキを使用

  2. エキゾーストブレーキを使用

  3. リターダーを使用

これらのブレーキを使用した時、エンジンはタイヤ、クラッチを通して回されていますが(エンジンブレーキの状態)ディーゼルエンジンでは、燃料を消費しません。

早めにエンジンブレーキを使って惰行運転で減速しながら、最小限のフットブレーキをかけることが、省エネのコツです。

リターダーはブレーキが良く効くので、スイッチを入れ放しにすることが多くなりがちですが、この場合ギアチェンジごとにリターダーが作動しブレーキをかけてしまい、燃費を悪くしますので、スイッチは減速する時に入れて下さい。

  1. 高速走行では車速を抑える

高速で走るということは風の抵抗に打ち勝って走ることです

例えば80km/hの所を120km/hで走ると約120psの力を余計に使うことになります

この分燃費が悪くなるわけです。

その結果車速を10km/hアップすると燃費は約7~8%悪化します。

車速を抑えて走りましょう。

タコグラフ

タコグラフを解析することは、省エネ運転の目安にがぴったりです。

タコグラフは2種類

  1. アナログ式タコグラフ:円形のチャート紙にアナログ式に運行情報を記録する。

  2. デジタル式タコグラフ:メモリーカードにデジタル式に運行情報を記録する。

アナログ式タコグラフでできるエコドライブ・チェック

チェック項目

  1. 車速の変動

  2. エンジン回転の変動

  3. 長時間のアイドリング

デジタル式タコグラフでできるエコドライブ・チェック

デジタルタコグラフ、解析ソフト、燃費管理の3つを組み合せることで、具体的な数値を使って、エコドライブの分析・指導が可能となります。

チェック項目

  1. 走行時間/休憩時間、アイドリング時間を除く実走行時間

  2. 走行距離/上記時間に対する走行距離

  3. 最高速度(一般、高速)

  4. 平均速度(一般、高速)

  5. 速度オーバー時間(一般、高速)/車種に合わせ、一般道路、高速道路における適切な速度基準値を設定

  6. 速度オーバー回数(一般、高速)

  7. エンジン回転オーバー時間(一般、高速)

  8. エンジン回転オーバー回数(一般、高速)

  9. 急発進、急加速、急減速回数

  10. アイドリング時間

  11. 連続走行時間/駐車、交代等で運転を中断しない時間(いわゆるハンドル時間)

  12. 燃費/給油量等の記録(燃料消費量)及び走行距離から日常の燃費を算出、管理

省エネ運転、エコドライブのポイントは、トラックドライバーとして守っていかなければならない大切な基礎です。

燃費よくエコドライブに努めましょう。

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