運送業界やトラックドライバーは、安全運転に努めることはもちろんですが、環境問題に対してもきちんと対策しています。
トラックドライバーへの就職を目指すなら、どのような対策が行われているか確認してみましょう。
エコドライブの基本は、穏やかな運転に徹することです。
すなわち、急発進、急停止を避けるだけでなく、発進・停止回数そのものを抑えるための先を見越した予知運転をすることで、これが事故防止、とりわけ追突事故の防止に大きく役立つことがわかっています。
追突事故は、事業用貨物自動車がかかわる事故の5割を占めていることから、この防止が大きな課題となっています。
エコドライブにより事故を未然に防止できれば、事故そのものだけでなくその処理にかかる損失や費用の削減にもつながります。
「新・環境行動基本計画」
新・環境基本行動計画の概要「新・環境行動基本計画」は、計画全体のベースとなる「基本行動指針」と10の環境対策およびその対策ごとの基本指針で構成されています。
実施にあたっては、トラック運送事業者、全日本トラック協会、各都道府県トラック協会および各関係団体などの自主的な取り組みを基本としています。
とくに、トラック運送事業者については、事業規模、地域または業態などの特性に応じて、全ての事業者が取り組むことになっています。
また、計画が円滑に実施されるよう、全日本トラック協会および各都道府県トラック協会は、具体的なガイドラインを示し、積極的に計画の推進に努めていきます。
トラック運送事業者の取り組み原則
全ての事業者が、事業規模、地域または業態などの特性に応じた取り組みを行う。
自主的な計画または目標を策定する。
取り組み結果については、自主点検または自主評価を行い、必要に応じて計画または 目標の見直しを行う。
新・環境基本行動計画の基本行動指針
トラック運送事業者ならびに各関係団体は、社会との共生を図りつつ、トラック運送業界の持続的発展を目指すため、業界の自主的な取り組みである「新・環境基本行動計画」を積極的に推進するとともに、地域環境保全トラック輸送に係るあらゆる環境負荷の低減に努めます。
また、地球環境を守るために、トラック運送業界は10の環境対策に取り組みます。
10の対策基本指針
①エコドライブの普及促進
エコドライブの重要性を認識し、エコドライブの徹底および燃料管理手法の確立により、全ての車両の燃費改善に努めます。
②アイドリング・ストップの徹底
アイドリング・ストップの励行を徹底します。
③先進環境対応車の導入促進
車齢の高いディーゼル車を中心として、先進環境対応車への代替えに努めます。
④輸送効率化の推進
一層の輸送効率向上を図るため、実車率および積載率の向上に努めるとともに、共同輸配送、車両の大型化および情報化などを積極的に推進します。
⑤ 騒音の低減
地域環境に配慮し、騒音の少ない運転を励行するなどにより騒音の低減に努めます。
⑥ 廃棄物の適正処理およびリサイクルの推進
使用済み車両資材および点検整備等で生じる廃棄物などの適正処理やリサイクルに努めます。また、輸送用梱包資材などの繰り返し利用(リユース)とリサイクル化の推進に努めます。
⑦ 環境啓発活動の推進
「新・環境基本行動計画」の周知徹底を図るとともに、内外へ向けてトラック運送業界における環境負荷低減に 向けた取り組みへの理解を求めます。また、各トラック 運送事業者は、環境を重視した企業理念の徹底を図ります。
⑧ 国等への協力要請
「新・環境基本行動計画」の推進と実効性を高めるため、環境負荷低減に向けた政策提言や関係各機関への要 望活動を積極的に推進します。
⑨ カーボン・オフセットの活用
カーボン・オフセット制度を有効に活用します。
⑩ 関係行政機関および団体との協調
関係行政機関および団体による各種環境対策の枠組みに積極的に参加し、国や関連団体との協調を図ります。
このように、運送業界は物流を担うだけでなく、環境問題にもきちんと配慮しているのです。
トラックドライバーとしてだけでなく、普段の車の運転にも活用できる内容ですね。
せっかく環境問題への対策をするのであれば、安全面でもエコドライブでも、トラックドライバーとして運送業界で幅広く活躍しましょう。
引用参考 エコドライブ促進マニュアル
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