トラックドライバー基本のき 3

トラックの運転は、やはり一般的な乗用車と異なりますよね。

もちろん安全運転という意味では同じですが、気をつけるべきポイントは実はすこし違います。

トラックドライバーとして、安全に仕事を行いましょう。

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バック運転

セミ・トレーラのバック運転は、従来から運転になれている大型トラックなどの単車とは運転操作が異なり、なれないうちは難しいものです。

しかし、バックする際はごく低速であり、切り返しや、やり直しができます。

何よりもバック運転に習熟することが必要です。

 

連結点が2つあるフル・トレーラでは、バックすることは大変難しいです。

セミ・トレーラと同じように、やはり実際のバック運転で習熟するしか方法はありません。

セミ・トレーラ及びフル・トレーラとも、バック運転時は後方や側方に目視やミラー類で確認しきれない死角ができるので、バックを開始する前に一旦停止して、必ずバックする方向の安全を確認するようにしましょう。

 

路面の状態にも注意

低床トレーラやホイールベースの長いトレーラは、凹凸のある路面や道路(例えば短い橋や踏切など)を走行する際に、路面とシャシが接触してしまう「腹付き」になる可能性があります。

あらかじめ道路状況を把握して、それに見合った速度で対応するように心がけることが大切です。

橋梁の継ぎ目や舗装の段差があると、ハンドルをとられたりアクセルペダルを離しがちになるため、トレーラに押されたりして連結車両の走行が不安定になることがあります。

このようなときに、あわてて不適切なハンドル操作をすると、トレーラの姿勢を乱すことになるので速度を落としてハンドルをしっかりと保持するようにしましょう。

 

  • 腹付きに注意しましょう。
  • 速度を落としてハンドルをしっかり保持しましょう。

 

積載時と空車時の違いに留意

積載時と空車時では重量差が大きいことから、動力性能に大きな差を生じます。

このため、速度コントロール、ギヤ・チェンジなどの操作が相当異なることを覚えておかなければなりません。

また、同時に軸重配分も大きく変わってくるので、ハンドル操作による取り回しや過大なブレーキ操作によるスキッド発生の防止などを習熟する必要があります。

トラクタ単体で運転する場合は、さらに軸重配分が異なるため、運転操作に注意しましょう。

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  • 単体

軸重配分が異なるため運転に注意が必要です。

 

  • 空車と積載時

積載時と空車時では重量差が大きいことから、動力性能に大きな差を生じます。

速度コントロール、ギヤ・チェンジなどの操作が相当異なることを覚えておかなければなりません。

 

運行前の日常点検を確実に行う

事業用自動車は、1日1回その運行の前に日常点検を確実に実施することが法律で義務づけられています。

トラクタとトレーラは、義務づけられた日常点検項目のほか、連結装置に関する項目も実施するようにしましょう。

 

[運行前の日常点検]

  • カプラのジョー及びレバーが機能するかどうか。
  • プラグ及びジャンパ・ケーブルが損傷していないか。
  • エアチャック及びジャンパ・ホースが損傷していないか。
  • エア・コックに異常がないか。

 

連結できるトレーラを車検証で確認

さまざまな法令を満たしていなければ、トラクタとトレーラを連結した状態で道路を走行することはできません。

中でも、道路法の車両制限令では、連結時における車両の軸重や車両総重量の限度を詳細に定めています。

道路運送車両法の保安基準では、トレーラの車検証の備考欄に、連結できるトラクタの車名及び型式が記載されているので、連結できるかどうか確認してから連結するようにしましょう。

保安基準の緩和を受けている場合には、トラクタとトレーラの車検証の備考欄に「緩和事項」と「制限事項」が記載されているので、内容をよく読んで、把握しておくようにしてください。

 

トラックの走行には、たくさんのルールが課せられています。

安全運転を行うためにも、トラックドライバーとして日々きちんと点検を行うようにしましょう。

 

引用参考 トラックドライバーのための トレーラの安全運行のポイント