イエローカードには、私たちの命を守るための大切な情報が記載されています。
万が一、事故や災害などに見舞われた際に、イエローカードがあればガスなどの危険物の輸送をしていたとしても、その対処が可能です。
また、危険物を運ぶ仕事でなくとも、トラックドライバーとして知識を蓄えておくことで、周囲と協力し合い大きな事故を防ぐことに繋がるのです。
トラックドライバーとして活躍するのであれば、安全に走行できるように努めましょう。
危険物の解説
通常の状態で放置することにより、または火災、浸水などの事故に巻き込まれた際に火災、爆発、中毒その他の災害に結びつく危険性のある物質を一般的に危険物といいます。
危険物の種類
輸送する危険物には次にあげる危険物があり取り扱いと運送には注意が必要です。
危険物
消防法第一類から第六類(酸化性固体、可燃性固体、自然発火性物質及び禁水性物質、引火性液体、自己反応性物質、酸化性液体)のものです。
高圧ガス
高圧ガス保安法の液化ガス、可燃性ガス、毒性ガスなどの高圧ガスのものです。
火薬
火薬類取締法の火薬、爆薬、火工品のものです。
毒物・劇物
毒物及び劇物取締法の毒物、劇物のものです。
危険性の有無
危険性
禁水性
水をかけると発火するおそれがあるため、水での消火は厳禁です。
爆発性
熱、光、摩擦、衝撃で爆発します。
発火物から遠ざけ距離を保ちましょう。
可燃性など
低温で引火しやすいです。
有害性
常温
常温で有害ガスが発生します。
加熱時・火災時
加熱・火災時に有害ガスが発生します。
水に接触
水に触れると有害ガスが発生します。
爆発性物質
爆発性物質とは、それ自体が化学反応によって周囲に被害をあたえるような温度、圧力、速度を伴うガスを発生する可能性のある固体または液体の物質をいいます。
こんな化学品が該当します。
アジ化鉛
黒色火薬
ニトログリセリンなど
火薬類取締法
法第二条第 1 項第一号に掲げる火薬及び同項第二号に掲げる爆薬、同項第三号に掲げる火工品
衝撃・加熱により爆発するため、火災から遠ざけ衝突を防ぎましょう。
高圧ガス
高圧ガスとは、常温で約 2.8 気圧以上に圧縮されたまたは液化された状態でそれ自体がエネルギーを持っているものをいいます。
そして、時には容器や反応器の破壊を引き起こし、爆発事故になることがあります。
こんな化学品が該当します。
酸素
液化アンモニア
窒素など
法律上での分類基準
高圧ガス保安法第二条に規定するもの。
衝撃・加熱により爆発するため、火災から遠ざけ衝突を防ぎましょう。
引火性液体
引火性液体とは、20℃で液体(または 40℃で液状になる)で引火性のあるものをいいます。
こんな化学品が該当します。
ガソリン
石油ベンジン
トルエンなど
法律上での分類基準
消防法
別表の第四類の一から四までのもの。特殊引火物、第一石油類、アルコール類、第二石油類
労働安全衛生法
施行令別表第一第四号に規定する引火性のもの(引火点が 65℃未満)。
火元があると引火して発火するため、火元・火災から遠ざけましょう。
可燃性固体
可燃性固体とは、近接した火災・火元によって着火しやすい固体をいいます。
比較的低温で引火しやすく燃焼速度が速いです。
こんな化学品が該当します。
硫黄
ショウ脳
活性炭など
法律上での分類基準
消防法別表の第二類の品名に掲げる物品
火元に接近すると発火するため、火元・火災から遠ざけましょう。
可燃性ガス
可燃性ガスとは、常温常圧において空気と混合すると可燃性になりうるガスをいいます。
こんな化学品が該当します。
プロパン
エチレン
水素など
法律上での分類基準
高圧ガス保安法
一般高圧ガス保安規則第二条に規程する可燃性ガス
火元があると発火するため、火元・火災から遠ざけましょう。
私たちの生活に必要な、しかし安全に運ばなければならない危険物はたくさん存在しています。
プロのトラックドライバーとして、危険物を含めたさまざまな物資を運ぶことをしっかりと認識しておきましょう。
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