トラックで道路を走行する際の内部の積荷の状況、気になりますよね。
トラックドライバーとしてきちんと積付けができているか確認してみましょう。
荷崩れしにくい積付け方法
積付けをきちんとやらないと、走行中の車両に加わる振動・衝撃により、積荷が移動・変形し、積荷とロープ掛けの間で隙間が生じます。
その結果、ロープ掛けがゆるみ、あるいはロープ掛けをしていない場合と同じ状態になり、荷崩れの範囲がさらに拡がることになります。
したがって、積付けの仕方は、ロープ掛けの効果を保持するために、ぜひ知っておくと同時に、必ず実行しなければなりません。
カートン・木箱等の数物の雑貨の場合
前後左右の隙間をなるべく小さくするように、前方から整然と緊密に積付けましょう。
“天地無用”等の荷扱い指示マークに従って積付け、その貨物に適した荷扱器具を使用し、手鉤等は使用しないようにしましょう。
積み重ねる場合は、その貨物の外部包装が上積みする貨物の重量に十分耐えるものであることを確認(留意)するようにしましょう。
また、上積貨物の重量により変形するおそれのある場合は、中間にベニヤ板をはさんで重量の分散を図ると良いでしょう。
同一寸法のカートン・木箱貨物を積付けるときは、積重ねる段ごとに配列のパターンを変えて積付けるようにしましょう。
最近は倉庫保管とトラック積卸しの効率化のために、数物雑貨については大部分パレット積みされていますが、パレット積みの場合の荷崩れしにくい積付け方として、ピンホール積みやレンガ積みの方法が一般化しています。
カートン箱を積み重ねた場合の上下間の摩擦係数は、実験結果によると0.2〜0.4の範囲でやや滑り易いので、高く積上げる(多段積)場合は、中段にダンボール紙をはさみ込むと、カートンの圧損や変形も減り、横滑りに対する抵抗力も増えて荷崩れしにくくなります。
各種の貨物を混載する場合
軽い貨物の上に重い貨物を積み重ねてはいけません。
鋭い角や突出物を持つ貨物は、他の貨物を損傷しないように当て物をして保護しましょう。
1個当たり重量の大きい各種機械、鉄鋼製品や長尺物の場合
重量貨物は集中荷重・偏心荷重になりがちなので、積付けに当っては重量配分について十分考慮しましょう。
積荷全体を総合した総合重心の位置は、トラックの荷台の前後・左右の両者の中心位置になるべく近いことが望ましいので、とくに、重量の重い機械製品や不整形の加工物等を数個積合せる場合は、荷台中心に積荷の総合重心が近づくように積付けるようにしましょう。
このような積荷の場合には、積載重量や貨物の寸法から、前後(とくに前方向)や左右に隙間が生じるので、その隙間は木材等を使用して、走行中にズレを生じないような対策を施しましょう。
コイル・コンクリートパイル・大口径管等円形断面の貨物については、積付けに当っては転動防止のために歯止めを用いなければいけませんが、歯止めの高さは直径の1/10 以上とすることが望ましいです。
積付け・固縛
積付け作業は指揮者と十分打合せをし、その指示に従いましょう。
とくに帰り荷を積む場合には、積荷の確認が大切です。
積付け・固縛には必要な機器を十分に活用し、絶対に手抜きをしないようにしましょう。
荷台上での積付け・固縛作業中は、常に荷崩れや不慮の事態に備えるとともに、可能な限りクレーン運転士の視野内で、かつ安全な姿勢で行いましょう。
積荷と鳥居の間に入らない。
積荷の下には入らない。
安全帽・安全靴はキチンと着用すること。
高所(地上高2m以上)で作業をするときは、梯子・踏台等を用いて安全な位置・姿勢で行いましょう。
転がり易い積荷には、歯(輪)止め、スタンションを用います。
(歯止めの高さは、直径の 1 / 10以上が望ましいです。)
建設機械等を積載したときは、ワイヤロープ等による固縛のほか、とくに次の点に注意しましょう。
各種ブレーキロックは完全か確認する。
輪止めは完全か確認する。
前後・左右に空間が生じる場合は、止め木等を用い、荷ずれを防止します。
積荷の長さが5m以上の場合は、少なくとも前後と中間の3点(6箇所)を固縛します。
積荷によっては雨水にぬれるのを防ぐためにシートを掛け、雨水が吹き込まないように注意しましょう。
走行中にシートがふくらんだり、はがれないように十分固縛しましょう。
なお、シート掛けのみでは固縛効果は小さいので、必ずシート掛けの前またはシート掛け後に荷崩れ防止のためロープ掛け等の固縛をしましょう。
トラックへの積付けは、事故を起こさないためにも非常に重要な要素のひとつです。
しっかりと固定し、安全に走行しましょう。
引用参考 安全輸送のための積付け・固縛方法
Comments